植物工場プロジェクト・コンソーシアム
更新日:2017年4月25日

「農業工業化プロジェクト」 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
工業化により農業の不安定性を最小化する


1号棟
住友電気工業株式会社

培地水分の精密な制御可能な砂培地システム(サンドポニックス)と、温室の環境制御を組み合わせて、高品質トマトの高収量栽培技術を開発・実証します。

 当プロジェクトは太陽光型植物工場において、農業特有の不安定性の最小化を目的とする研究を行っています。作物の品質と収量を左右する栽培及び環境制御技術の標準化(両データからの解析)は、作物生産を安定させ、農業を工業に匹敵する産業に発展させるために不可欠です。弊社は特に水加減が標準化できる作物栽培装置を独自に開発し、その評価試験を行っています。同装置が備える作物吸水量のリアルタイム・モニタリング機能から、温室の標準仕様の決定及び管理標準の作成に取り組んでいます。トマトの作型は作業性、安定性及び生産性を重視し、7段取り(2作/年)栽培としています。食味にこだわり、国産品種で高糖度トマトを25t/10 a以上収穫することを目標としています。
「トマト長段密植栽培」
(スプレイシステムハウス)コンソーシアム
【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
長段密植栽培の方式によりトマトの安定的・高品質・多収量を実現する


2号棟
イワタニアグリグリーン株式会社

スプレイポニック(噴霧水耕)の栽培方式を採用し、窒素肥料のコントロールおよびハイワイヤーを用いた長段密植栽培を行い、生産性を高めています。


 当コンソーシアムは、スプレイポニック(無培地循環噴霧水耕)によって、窒素肥料 を必要最小限だけ与える栽培方法を採用しています。トマトの生育に必要な量のみ施肥することで、葉面積をコントロールし、トマトの 密植を可能にしています。また、光合成を高める方策として、ハイワイヤー栽培を採用し、樹の受光体制を高め、長段栽培を採用してさらに生産性を増大しています。 トマトは、主枝着果を基本とするために、主枝を伸ばし続ける長段栽培に適しています。 また面積あたりの収量を多くするには、栽培本数を多く、密植にする必要があります。これらの量的施肥制御を長段密植と組み合わせることにより、面積当たりの最大収量を得ることができます。
「トマト品種選定」コンソーシアム 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
簡易型養液栽培システム「うぃずOne®」を用いたトマト品種選定

3号棟
JA全農

簡易型溶液システム「うぃずOne®」を用いてトマト品種選定を行い、優良品種の探索・提案を行います。

 当コンソーシアムでは、トマトを約30品種を栽培し、実需者ニーズに基づく商品性や栽培特性を調査し、隠れた有望品種を探索します。展示スペースでは、実需者や関係機関を招致してトマトの品種展示・提案を行います。優良品種については、量販店での試験販売に向けたサンプル生産を行い、消費・産地への普及をはかります。JA全農は、簡易型養液栽培システム「うぃずOne®」を用いてトマトの品種選定を行います。「うぃずOne®」は、約18Lの発泡スチロールに培土を充填し、液肥混入器(ミニシステム)を用いて灌水するシステムで、栽培管理が容易で安価な栽培システムとしてJA全農が開発しました
「減農薬・高品質トマト低段密植栽培」
コンソーシアム
【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
低段密植栽培でトマトの計画生産を行い、NFT+根域制限で高糖度トマトを周年で安定生産の実現を図る


4号棟
三菱ケミカルアグリドリーム株式会社

人工光型苗生産装置「苗テラス®」と短期多回転の養液栽培システム、さらに減農薬化をはかる被覆資材を組み合わせて高い生産性を実証します。

 三菱ケミカルアグリドリーム(株)は、農業用被覆資材、灌水資材、および栽培システムを提供する農業資材の総合メーカーです。人工光型苗生産装置「苗テラス®」と、葉菜や果菜の短期多回転の養液栽培システム、さらに減農薬化をはかる被覆資材を組み合わせた太陽光型植物工場をパッケージとしてご提案します。本拠点および他の植物工場拠点に数多く設置された「苗テラス®」は、千葉大学との共同研究で生まれた育苗装置です。高品質の苗を安定供給することで、植物工場での計画栽培に大きく寄与しています。また苗テラスと低段密植栽培システム「トマトリ-ナ」を組み合わせることで、高品質トマトの周年生産を、特別な技術を用いず計画的に実現します。この「トマトリーナ」に根域制限ポットを組み込んだストレス栽培を導入した「newトマトリーナ」により、高糖度トマトを比較的多収で生産することを実証的に検討します。ハウスには「ダイヤスターUVカット」を展張し、病害虫の行動を抑制して減農薬栽培を達成します。
「Dトレイ・低段密植栽培」コンソーシアム 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
Dトレイによる省力・高収量・高収益栽培、経営に適した低コスト精算システムを実現する


5号棟
株式会社大仙

トマト栽培の省力化・高収量化・高収益化を目標に、Dトレイという極少量培地トレイを用いて、環境制御と少量多頻度灌水によって適度なストレスを与えながら栽培しています。

 当コンソーシアムでは、Dトレイを用いたトマトの3段密植栽培を行っています。Dトレイとは、容量250ml程度のD形状ポットが10個(2列×5個)連結した極少量培地トレイです。Dトレイ栽培では、環境制御と少量多頻度灌水によって適度なストレスを与えながら栽培します。高収量と高品質を両立させる新しい栽培方法として注目されています 。
 Dトレイを育苗段階から利用することで、定植作業が省力化でき、また、栽培終了時の撤去作業も負担が小さいため、苗交換頻度が高くなるトマトの低段密植栽培での利用に適しています。育苗、定植、収穫、撤去の各作業が周年にわたって分散・均一化できますので、安定した人数の雇用で管理作業が可能です。企業的経営の導入に適した低コスト生産システムの確立を目的として、Dトレイによる生産性向上、少人数での栽培管理、低コスト温室の利用による導入コスト低減、といった点を重視して 実証試験を行っています。

「低コスト未来型人工光利用植物工場」
コンソーシアム
【施設区分】人工光型
【対象品目】レタス類
10段栽培で高効率生産と省エネルギー化を図り量産安定化を実現


6号棟


低コストでのレタス類の大量生産を実現すべく、栽培ベッド10段で安定した量産化を目指しています。光源
は蛍光灯を使用、LEDによる省エネ化を実施中です。

 当コンソーシアムにおいては、栽培の高効率化と省エネルギー化を図り、低コストでのレタス栽培類の大量生産を実現すべく、10段ベッドでのレタス栽培を行います。主な光源としては蛍光灯を使用していますが、LEDによる省エネルギー化も実施中です。栽培方法は水耕法で、培養液はセンサによって濃度や組成を最適化させ、殺菌を行いながら循環させることで、水と肥料の利用効率を最大限に高めます。入室にはエアーシャワーを使い、空調はヒートポンプで24時間行い、CO2は栽培に適した濃度に高めます。このような環境下において、衛生管理を徹底して栽培を行うことで、安全な野菜を、安定的に、周年で多量生産することを可能とし、現在外食業、小売業様へ販売を行っています。
「結球レタス安定生産」コンソーシアム
【施設区分】人工光型
【対象品目】レタス類
高収量・低コストでレタスを栽培可能にする植物工場


7号棟
株式会社大気社

人工光では栽培の難しかった結球レタスなどを高効率照明装置で栽培しています。しかも照明時間を大幅に短縮、甘く歯ごたえのある瑞々しいレタスを供給します。

 当コンソーシアムでは、高効率LED照明を利用して、業務用レタスの栽培を実証しています。光を漏らさない反射板構造でLED照明本数を極限まで削減し、省電力・高照量を可能にします。 植物工場の栽培原価の中で、最も高額になってしまうのが電力コストであり、高効率LED照明と反射板技術により、電力消費を大きく削減します。また、照度時間は夜間電力を主に活用することで電力コストの低減を図っています。 当コンソーシアムでは、高照度照明技術に加えて、高精度空調やCO2施肥管理などの総合的な栽培制御により、従来では栽培の難しかった結球レタスなどの栽培も可能にするなど、今後の野菜の消費トレンドに合わせた拡張性を持つ設備としています。さらに高機能性野菜栽培についても今後取り組んでいきます。
「高断熱・高気密。特殊発砲ポリスチレンによる北幸式植物工場」
【施設区分】人工光型
【対象品目】レタス類
特殊発泡ポリスチレンドームと栽培システムを一体化した植物工場


12号棟
ジャパンドームハウス株式会社


極めて高い断熱性と気密性を備えた特殊発砲ポリスチレンドーム植物工場です。厳寒地、酷暑地に設置でき、構造力学的に地震や強風など自然災害に強く、水と肥料を大幅に軽減し、空調効果が高い省エネ、低ランニングコストの実証を行います。

 特殊発泡ポリスチレンドームは、世界に類を見ない以下の特徴があります。 断熱性、気密性に非常に優れ、厳寒地や酷暑地においても適したドームです。 また構造力学的に地震や強風など自然災害に強いため、非常時の食料生産の解決に寄与できます。私たちは、発泡ポリスチレン製ドームに適合した植物工場を、工場設備、栽培システムなど全て一体として開発しました。また、水や肥料の使用を大幅に軽減できる栽培システムを独自に開発しました。これらの点は、露地栽培では野菜の栽培が困難とされる地域において、特に優位性を発揮できます。
「セミドライフォグ®環境調節」 【施設区分】太陽光型
【対象品目】トマト
セミドライフォグ®を用いた施設内環境の改善による光合成効率および生産性の向上


13号棟
株式会社いけうち

濡れない霧(セミドライフォグ®)を用いて温度及び飽差の制御と農業用ヒートポンプを組み合わせ、光合成をより促進する施設内環境づくりに関する基礎試験を行います。

 当施設では、濡れない霧“セミドライフォグ®” を用い、施設内の気温および飽差を適切に維持管理することで作物の光合成効率を向上させ、生産性および品質を改善する環境制御技術開発の基礎試験に取り組んでいます。セミドライフォグ® は平均粒子径が10 ~30μmと微細であるため速やかに完全蒸発し、作物を濡らすことなく施設内を効率的に冷房加湿することが可能となります。さらに、農業用ヒートポンプの除湿機能を利用し、換気を抑制しながら噴霧による飽差管理をすることで、CO2 施用の効率を最大限に高めることが期待されており、「太陽光型植物工場」の実現を目指しています。また、セミドライフォグ® の農業における活用方法として、冷房加湿と同一のシステムから薬液を散布する自動防除システムや、養液を根圏に噴霧して充満させる新しい水耕栽培法などの研究開発も行っています。
「街中植物工場」コンソーシアム 【施設区分】人工光型
【対象品目】葉菜類
植物工場の技術が街中のいたるところに存在する近未来の姿を展示体験する

 
一般市民の身近な施設への導入を前提とした小型植物工場の開発と提供を通じて植物工場の普及拡大に寄与貢献する。
 当コンソーシアムでは、家庭内も含めた市民の身近な施設(駅、学校、飲食店、病院等)への導入を前提とした小型または超小型の植物工場の開発と展示を行っています。他のコンソーシアムが直接的なコスト縮減や生産性向上を目指しているのに対し、当コンソーシアムは、植物工場の社会的な認知・浸透に主眼を置いています。飲食店等のディスプレイとしての集客力や、癒しの空間、栽培から収穫までを体験できる食育等、間接的な貢献によって植物工場の認知度を高めることを目指しています。
「領域横断型」コンソーシアム データ収集・解析・加工等

高収量・高品質と省資源・環境保全を両立させる


NPO植物工場研究会

CO2排出量削減、省資源、環境保全、廃棄物の量的削減・リサイクル・再利用などに十分に配慮しつつ最大の生産価値を創出する。
 本コンソーシアムは、植物工場における最適な栽培環境を省資源・環境保全的に実現するため、投入資源量、環境制御、植物成長および収穫量に関するデータの計測と解析を主たる目的として発足し、特に、投入資源(光、水、CO2、肥料、種苗、作業)の利用効率を最大化し、かつ高品質と高収量を同時に実現できる植物工場構築を目的としています。具体的な実証開発として平成24年度より農林水産省の「緑と水の環境革命プロジェクト」を端緒とし、世界初と なる「統合型環境制御システム」の実証開発を進めました。千葉大学拠点植物工場で収集された各種環境データ約2億件のビッグデータ解析をもとに植物工場内環境の将来予測を元に最適制御を実現する「統合型環境制御システム」の開発を進めています。平成26・27年度には「農林水産業におけるロボット技術開発実証事業」により「正味光合成速度の見える化」技術開発にも取り組み、「統合型環境制御システム」に新たに実装しました。現在は平成29年度に「統合型環境制御システム」の販売を目指した枠組み作りと販売モデルの開発を進めています。また、今後は「統合型環境制御システム」のコアシステムに「正味光合成速度制御御機能」の組み込みと、開発済みのCO2と細霧冷房・飽差制御の2種類のインテリジェントコントローラに加えて、新たなインテリジェントコントローラとなるヒートポンプと培養液の制御を行うインテリジェントコントローラの開発・商品化を進めてゆきます。